かわいいとおいしい

そのために生きています

カントリー・ガールズファンとして激動の3ヶ月の記録

私がハロープロジェクトのアイドルをより強い熱を持って好きになったのは2013年の3月頃だった。その頃彼女たちは『アジアンセレブレイション』という曲を歌っていて、その年のハロプロ楽曲大賞で投票をするほど、私はその曲が好きだった。

彼女たちが活動休止を発表したのは、その約一年後。『普通、アイドル10年やってらんないでしょ!?』を発売した後のことだった。当時の私はアイドルがどうすれば長く活動できるのかということを考えていて、彼女たちならその壁も壊していけるのではないかと思っていたところでの、活動休止という決断だった。2014夏ハロコンで、真っ暗なステージから始まるオープニングの曲が『普通〜』であったとき、私は悔しくて悔しくて泣いていた。

ところで、私の好きになるアイドルは、その性格は所謂アイドルに向いていないのでは?と思わせながらも溢れ出る才能と魅力がその人をスーパーアイドルとして作りあげてならない人、である。あくまで私の中の定義なので分かりづらいと思うが、近年のハロプロでは、小田さくら佐藤優樹あたりが分かりやすいかもしれない。ちなみに私が人生で一番初めに好きになったアイドルは、松浦亜弥だ。そういう私の基準でBerryz工房という集団を見たときに、私が好きになったのは菅谷梨沙子だった。今でも思っているのだが、Berryz工房の幕引きはきっと梨沙子のためだった。これはまた別の話なのでとりあえず置いておく。私は10年以上あるBerryz工房のほんの一部分しか見ていない。そんな思いがコンプレックスにもなって、結局私にとって最後のBerryz工房は2014年夏のハロコンということになった。

時を同じくして、一つの新しいグループが誕生した。「かわいいだけでなんとかなる、か?」というキャッチコピーで売り出されたそのアイドルグループは、パフォーマンス至上主義で少し疲れていた私の心にすんなりと入ってきた。彼女はアイドル第2の人生として、そのグループを選んだ。私は嗣永桃子と同い年で、誕生日も一月ほどしか変わらない。当時彼女は22歳。自分より10も年下の女の子たちとアイドルをするという決断は、私に衝撃を与えた。

それからはもともとのグループの魅力に加え、「同い年の嗣永桃子が育てるアイドルグループ」として、私の中でカントリー・ガールズの存在は日に日に大きくなっていった。彼女はBerryz工房時の象徴でもあった特徴的なツインテールをやめて、本来の美しさに歯止めが効かない『アイドル』として無敵な状態になった。今だから言えるが、Berryz工房時に彼女をあまり見ていなかったのは、その髪型があまりに可笑しくて、パフォーマンスの邪魔をしているとすら思っていた。ただ、Berryz工房という超個性派軍団の中において、「かわいい」が魅力の彼女が人々の目にとまるには、あれぐらいのことをしなくてはいけなかったのだろうなと、今なら思える。そしてそのときに世間についた『ももち』のイメージは、私の中にもあって、「カントリー・ガールズの中で一人目立つような行動をとったらどうしよう?」とも考えていた。この考えは全てとんだ勘違いで、彼女は本気でカントリー・ガールズを育てようとしているんだと気付くのに、そう時間はかからなかった。

カントリー・ガールズは、なんだかあまり話題にならないが、割と激動の中を生き抜いてきたグループだ。これまでに5枚のシングルをリリースしているが、4枚目まで毎回参加メンバーが異なっている。アイドル界を巻き込んでフィーバーを起こした島村嬉唄の脱退、ハロプロ研修生として叩き上げられた小さな巨人たち梁川奈々美船木結の加入、圧倒的なスキル・センス・あざとさを兼ね備えた稲場愛香の志半ばでの卒業、約2年はずっと落ち着かないメンバー構成だった。個人的には5枚目『ピーナッツバタージェリーラブ』の発売時に、ようやく前回のシングルと変わらないメンバーで曲が出せたと感慨深いものであった。

他のグループで、このペースでの脱退加入劇が繰り広げられたら、少しは暗い空気が漂うものであると思う。しかし、彼女たちは笑顔で居続けた。「かわいい」を続けてくれた。「嗣永塾」と揶揄されようが、トークスキルを高め、揺るぎないカントリー・ガールズの色を作り上げてくれた。やはりそれは、圧倒的に嗣永桃子の力なんだと思う。

そんな彼女が、卒業そして引退を発表した。もともと大きくなるのを見届けるためのグループ加入であったということも明言した。私はいろいろな思いが巡った。彼女が加入時に「アイドルとしての第2の人生を」と言っていたのは何だったのか。第1の人生が10年以上だったのに、第2の人生は2年そこそこで終えるのか。彼女の顔には迷いはなく、私は受け入れざるを得なかった。

だって、私はずっと見てきた。彼女がカントリー・ガールズを心から愛し、彼女が努力を惜しまず積み上げてきたアイドルとして得たものを、惜しみなくメンバーたちに注いできたことを。彼女がそこにいなくても、嗣永桃子のイズムがそこに生き続けることは、考えなくても分かることだった。

 

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という文章を、5月20日に行われたカントリー・ガールズのコンサートを見終えた後に書き殴りました。

書いていたときから、桃子の卒業公演の後に公開しようと思っていたので、とりあえず溢れる気持ちをメモ程度に書いていました。このときに考えていたオチは嗣永桃子の愛したカントリー・ガールズを、これからも応援していこう。そんな内容だったと思います。

 

でも。

 


ハロ!ステ号外 ~ハロー!プロジェクト2017新体制決定スペシャル~

カントリー・ガールズの今後の活動について|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト

 

何が起きたのか分からなかった。

ほんの10日ほど前に、私は『カントリー・ガールズは、なんだかあまり話題にならないが、割と激動の中を生き抜いてきたグループだ。』と書いたばかりだった。カントリー・ガールズはその“ももちイズム”ゆえにいつも明るく笑っていて恵まれていると思われがちなことが不満だった私にとって、嗣永桃子が卒業したあとの5人でつくるカントリー・ガールズが、なによりもなによりも見たかったものだった。5人が喪失感を乗り越え、私たちにまた新しいものを見せてくれる。「ももちのグループ」「ももちがいるから」「ももちがいたから」と言われ続けた彼女たちが、ようやく自分たちの手で見返すことができる。そしてそれを、誰よりも嗣永桃子が待っている。嗣永桃子の待ち望んだ世界が、ようやくやってくる。私は心の底からそう信じていた。

5月20日のコンサートで、桃子の口から聞いた言葉は、一体なんだったのか。そのときは何も決まっていなかったのか。考えてもしょうがないことを、ずっと考えなくてはいけないのがつらかった。

 

一番悔しかったのは、「嗣永桃子が卒業した後のカントリー・ガールズが立ち行かないことを事務所が危惧しての処置」だと思われたことだ。私は事務所が言い訳のようにきれいに並べた「ハロープロジェクトの活動をより精力的に行うため」という理由を、心の底から信じている。カントリー・ガールズハロープロジェクトキッズのイズムがしっかりと染み込まれてしまい、それをカントリーの中だけに閉じ込めておくのはハロープロジェクトとしてもったいないという考えで、移籍・兼任制度をとったのだと、純粋に思い込んでいる。

この3ヶ月は、しんどかった。

カントリー・ガールズが実質解体となり、移籍先のグループが発表され、桃子のラストコンサートが行われ、終わるとすぐに夏のハロコンの準備が始まり、新たなグループの一員としてきちんとパフォーマンスを返すカントリーの子たちを見る一方で、無情にももちイズムのライブDVDが届いた。自分でもなにをいっているのかわからないが、とにかくこの3ヶ月は気持ちの浮き沈みが激しくて、自分がなんでこんな思いをしながらハロープロジェクトを応援しなくてはいけないのか、本当にわからなくなりそうだった。

そんな気持ちを抱えて、私は8月19日に中野サンプラザで行われたハロコンに参戦したのである。

 

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理想は、ハロコンの現場を見たことで、これまでのもやもやに区切りをつけ、「やっぱりハロプロ最高!!一生ついていくぜ!!!!!」と思えることだ。

しかしそんなに現実はうまくはいかない。

コンサートは、とても楽しかった。

私の推しメンである梁川奈々美さんが2年間封印していた前髪をおろすという後のハロプロ史に残る歴史的ないわゆる“確変”を遂げてしまったことで頭の中を「かわいい」が埋め尽くしたということもなくはないのだが、もう100%純粋に楽しむことは、できなくなっているのかもしれないと考えてしまった。

コンサート自体は、とても楽しかったのだ。兼任メンバーの活躍も目覚ましいし、それによって兼任先のグループもとても面白くなっている。良い刺激を与えあって、とても良いパフォーマンスを見ることができている。

でもその輝きが増せば増すほど、カントリー・ガールズの犠牲から目をそむけられなくなって、心が締め付けられるのだ。

5人のカントリー・ガールズのパフォーマンスが頼もしければ頼もしいほど。

Juice=Juice、アンジュルムモーニング娘。のパフォーマンスが素晴らしければ素晴らしいほど。

このあいだに存在する矛盾をうまく消化しきれず、もやもやしてしまってしょうがないのだ。

 

 

期待していた荒療治は、成功しなかった。ただ失敗でもないと思わなくてはやってられない。今回の夏ハロコンは、1回目ということもあってか、割とカントリー・ガールズを優先してくれるセットリストだった。おそらく本当につらいのは、これからだ。

いつか、カントリー・ガールズがまたカントリー・ガールズの活動だけになったりしないだろうかと甘いことを考えて、「それでは移籍先のグループを騒がせただけになってしまうじゃないか」と考えて落ち込む。ハロープロジェクトが好きだからこそ、やりきれない。

 

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この騒動の中でよくしれっと発売できたなと思ったコンサートツアー『ももちイズム』の映像ですが、このカントリー・ガールズは本当に素晴らしい出来でした。客席もサイリウムがカラフルに光って、桃子のラストツアーではあるものの、偏りすぎることもなく、だからこそ当時、これからのカントリー・ガールズには未来しかないと思っていました。でもだからこそ、これはカントリー・ガールズの敗北ではない、と胸を張って言えるのです。

もう、新しいハロープロジェクトは始まってしまいました。泣いても泣いても、新曲は出るし、映像も出るし、コンサートも行われます。夏ハロコンでは彼女たちの代表曲「愛おしくってごめんね」の振り付けが一番最初の5人オリジナルバージョンに変更となっていました。具体的には、サビの最後に5人がバラバラに手をあげるという振りです。私はこの曲を見たときに、3年前に嗣永桃子以外の5人で披露した「愛おしくってごめんね」の衝撃を、思い出しました。『5人組』で始まったカントリー・ガールズが、また『5人組』で再出発した、そんな風に感じました。もはややけっぱちのような文章なんですけど、何があっても私はカントリー・ガールズをいちばん応援したい気持ちは変わりません。だから、私は願うしかないんです。彼女たちが幸せで、楽しんで、笑顔でハロープロジェクトのアイドルを続けてくれることを。きっとそれが、嗣永桃子が私たちに期待することでもあるだろうから。


小生意気ガール(ショートVer.)/カントリー・ガールズ

 

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そして、あまりにカントリー・ガールズのその後が激動すぎて、桃子の卒業をきちんとお祝いすることができていませんでした。嗣永桃子という人がハロープロジェクトのアイドルをしている時代に、ファンとして応援することができたのは、とても幸せなことです。落ち込むとき、彼女が「カントリー最高!」と叫んだ声を思い返します。だからこそ今の状況が悔しいのではあるけれど。でも、きっと彼女も、このもやもやを感じながらも『小生意気ガール』の歌詞を覚えようとリピートして聴いているはずなので、私は嗣永桃子の愛したカントリー・ガールズというこのグループを、ずっとずっと応援していきたいと思います。*1

*1:期せずして、もともと想定していたオチと同じところに着地したので一件落着・・・か?