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ついに『わかっているのにごめんね』が完成した~カントリー・ガールズ バレンタインイベント 「CG VD ~S.C.N~」イベントVを観て

私が世界で一番愛しているアイドルグループ、カントリー・ガールズが今年の2月に行なったバレンタインイベント「CG VD~S.C.N~」が映像化したのでさっそく購入しました。

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カントリー・ガールズは昨年より新体制として学業を優先にする専任組と、ハロープロジェクトの他のグループに兼任移籍してアイドル活動を優先にする兼任組にわかれているので、グループとしての活動はハロープロジェクトの合同コンサート(年2回)と単独イベント(およそ年3回)とかなり限られていて、このイベントのチケットも高騰したようです。もっと活動すればいいのに。

私は昨年11月のイベントには這うようにして参加し(妊娠初期だった)、2月のイベントが知らされたときも「多分無理……」と諦めていたので、こうして映像化していただけただけでも有り難やという感じだったのですが、一般流通に乗らないのはやっぱり切ないですね。買わないことには始まらないので買うんですけど。事務所への意思表示として買うんですけど。

さて、そういうわけで世間は6/12に行われたカントリー・ガールズ新体制後3回目のイベント『皆好き!』で賑わっている中、周回遅れ感は否めないですが、『S.C.N』を観て思ったことをまとめておこうと思います。


カントリー・ガールズ DVD MAGAZINE Vol.12 CM

昨年11月に行われた新体制後初のイベント『みんな元気してた?』(タイトル煽りがひどすぎる)では、メンバー自身も複雑な心境を隠しきれておらず、特に兼任組の3人に関しては、最後のMCやパフォーマンス中に涙する様子も見られました。専任組がニコニコしていたのが救い。事務所様はこういうことがしたかったんでしょうか?

今風にいうとあまりに人工的なエモさ。これがしんどくて実は購入したDVDもリピートして見ることができていないのですが、『S.C.N』では昇華されたのか、晴れ晴れとした5人の姿を見ることができてほっとしました。個人的にはアイドルの涙にぐっとくるタイプではあるものの、彼女たちが引き継いだ嗣永桃子の「人を感動させたいなら自分は泣いてはいけない」という教えは、あながち間違っていないのかもしれないと改めて考えさせられました。

なので、今回のイベントVは全体的にカントリー・ガールズのパフォーマンスの素晴らしさ、計算されたMCクオリティの高さが無理をせずに楽しめるような作品になっています。このブログでは1曲1曲の感想を書いたりするつもりはなくて、その中でも1つ印象に残った曲があったので、その曲について振り返ってみたいと思います。

カントリー・ガールズの2枚めのシングル曲『わかっているのにごめんね』です。


カントリー・ガールズ『わかっているのにごめんね』(Country Girls[I know but I'm sorry])(Promotion Edit.)

カントリー・ガールズの歴史は波乱万丈で、大絶賛されたファーストシングル『愛おしくってごめんね』で彗星のごとくヲタクの心を奪っていったエース・島村嬉唄が活動期間半年あまりで脱退してしまうという大事件が起きます。その頃のハロプロは、ヲタクだけでなくメンバーすら「うたちゃんうたちゃん」とうたちゃんを持ち上げていたので、この衝撃は凄まじいものでした。むしろ他の子ってどんな子たちだっけ?ぐらいの印象だった記憶があります。そんな中で発表された2枚めのシングルは、『愛おしくってごめんね』につづく『ごめんね』縛りで、完全に呪縛から逃れられないといったような印象を与えました。しかもまぁこの曲、クセがすごい。いきなりセリフから始まり、小コントを挟みながら展開し、最後ももちろんセリフで終わります。「かわいいだけでなんとかなる、か?」というコンセプトを体現するかのような1曲めからのギャップは大きかったです。『愛ごめ』から期待していたけど、離れたという人も多かったはず(当社比)。

そんな『わかっているのにごめんね』の何がそんなに引っかかったかというと、小芝居の複雑さだったと思います。森戸知沙希・小関舞の男女コンビ、山木梨沙稲場愛香の同級生コンビまでは良かったのかもしれない。嗣永桃子の謎のおばあちゃん姿に当時のヲタクはどんな気持ちで受け止めればいいのか戸惑ってしまったのでした。個人的には「うたちゃんがいた場合」の想像もして、まったくイメージが沸かずどこか消化不良な気持ちになったりもしました。そんなヲタクの不安な気持ちをよそに、『わかごめ』はカントリー・ガールズのライブ定番曲としてパフォーマンスされていきます。

2016年には、稲場愛香の卒業、梁川奈々美船木結の加入によって、同級生コンビが3人(山木・梁川・船木)となり、よりややこしい小芝居のパート分けになりました。


カントリーガールズ - わかっているのにごめんね

もともと2人組前提で組まれていた同級生コンビに無理やり3人をねじ込んだかたちになるので、どうにも1人が入りきれていないような印象があり、イマイチだなぁとずっと思っていました。

そんな『わかごめ』が、嗣永桃子の卒業後はじめて、シングル発売時の5人体制になってパフォーマンスされたのが、『S.C.N』でした。


カントリー・ガールズ - わかっているのにごめんね

ハロープロジェクトの公式Youtube番組『アプカミ』では各グループのライブ映像を公開したりするわけですが、『S.C.N』公演後に公開された映像は、当時新曲だった『書いては消してのI love you』ではなく何故か『わかっているのにごめんね』でした。新曲のプロモーションすらも下手くそかと思ったものですが、今回イベントの全編を観て、その理由がわかりました。この曲、今回のイベントで圧倒的に完成度が高いんです。森戸・小関カップルの安定感、梁川・船木の同級生コンビがようやくコンビの枠に収まり、山木がおばあちゃん役に昇華。やっぱりこの曲は5人組が歌うために計算しつくされた曲だったんだと思います。当時嗣永がおばあちゃん役になることによって「いや、確かに年齢離れてるけどそんな露骨に……」と思わせましたが、山木だとその自虐感は薄れました。しかも、これが彼女のバラエティスキルの高さだなぁと思うのですが、セリフが浮いてないんですね。このセリフをこんなに上手に演じられる20歳のハロメンが他にいるでしょうか?

カントリー・ガールズの曲でライブで盛り上がる曲といえば正直『浮気なハニーパイ』『革命チックKISS』など、カントリー娘。時代の曲が多いです。カントリー・ガールズ名義の『妄想リハーサル』なんかもとても盛り上がるのですが、シングル曲ではないということが足かせになります。そんな中、圧倒的に盛り上がる定番曲に『わかっているのにごめんね』はなったんです。オルゴール調の優しいイントロが流れると、とてもほっとするようになりました。これが5人のカントリー・ガールズの完成されたかたち。円周率を叫ぶとき、私はカントリー・ガールズのファンで良かったなぁと思うのです。